夏休み活動報告④ サッカー保養交流合宿「第5回キヨマップFCプロジェクト」 8/03〜8/08

2014年から福島県川俣町の川俣中学校サッカー部と北海道岩見沢市栗沢町の栗沢中学校サッカー部との夏休み交流合宿「キヨマッププロジェクト」がスタートしました。放射能の汚染を気にせずに北海道で思いっきりサッカーを楽しんで欲しいという願いで、栗中サッカー部保護者会が中心に実行委員会を結成し、みみすまも立ち上げから一緒に活動してきました。

昨年から川俣中学校サッカー部は残念ながら休部になりましたが、一年に一度、夏は北海道に集まって大好きなサッカーをしながら仲間との交流を深めようということになり、この合宿は『キヨマップFCプロジェクト』へと進化を遂げしました。

8月3日(金) 1日目
<午前> 新千歳空港 出迎え

川俣側保護者の窓口をされているお母さんの引率で懐かしい顔ぶれが無事到着しました。子どもたちは「ただいま〜」と言いながら笑顔で挨拶。毎年欠かさず参加してくれる少年たちも高校生になってすっかり大きくなりました。第1回から参加しているメンバーはこの春高校を卒業して社会人になりましたが、そんな自分達をぜひ見て欲しいと若者たちはスーツ姿で登場し、受け入れ側の大人たちを感動させてくれました。

今回は川俣サッカースポーツ少年団の畑監督のご紹介で、福島市のクラブチーム『フォルテ福島』の中学3年生たちも参加しました。お揃いのポロシャツ姿が格好いい少年たちも加わった一行24名は、キヨマップの木種事務局長が自ら運転するマイクロバスに乗り込んでいよいよ合宿がスタートです。

8月4日(土) 2日目
午前中、栗中にて初日練習を行ったメンバーは、午後から小樽水族館へ。
今年の春から札幌の会社に就職した川俣のY君も初日の夕方から合流して久しぶりに川俣の仲間たちは盛り上がっていました。

8月5日(日) 3日目
<午前> 深川監督サッカー教室  栗沢中学校グラウンド

午前中はキヨマップFC総監督の深川友貴さん(元コンサドーレ札幌)のサッカー教室です。
栗中のグラウンドに集まり、最初に栗中サッカー部の沼崎先生が挨拶。
ウオーミングアップはフォルテ福島がいつも行っているリズムダンス。
ラテン音楽に合わせて軽快に踊る少年たちのウォーミングアップ方法は斬新でなかなか楽しいものでした。

ウォーミングアップをすませてからは深川さん主導で練習を行いました。試合を意識した練習というよりは、どちらかというとコミュニケーションや雰囲気を重視した練習方法でしたが、3つの異なる地域のメンバーはどんどんうち解けていきました。
北見市から来てくださった特別ゲストの大森達也さん(メディカルフィットネス)も午前中の練習から全て一緒に参加してくださいました。
みみすまからは札幌に帰省中の大学生Mくんが学生ボランティアとして初参加。この日から3日間一緒に過ごしました。



<午後> 札幌ドーム試合観戦 「コンサドーレ札幌  ×  柏レイソル」
学校のシャワー室で汗を流したみんなは、マイクロバスに飛び乗って栗沢町から札幌市へ。
札幌ドーム内で自由にお昼を食べ、来場者にプレゼントされたシャツに着替えて試合観戦を楽しみました。
この日は残念ながらコンサドーレが負けたため、終了後に選手との交流は上手く叶いませんでしたが、札幌ドームでのプロの試合の雰囲気を堪能してくれた様子でした。札幌ドームに招待したみみすまに対して、最後にフォルテ福島のキャプテンが皆さんを代表してお礼を述べてくれました。

フォルテ福島は2011年に原発事故がおきて野外での活動が出来なくなった状況の中でなんとかサッカーを続けたいと願う3人の少年たちと共に2012年に創立したクラブチームです。今回やって来た少年たちがその第1期生で、引率された佐藤監督(代表)が「こういう交流の和に加えていただき、1期生たちは卒業前の良い思い出になりました」と感謝されていたのがとても心に響きました。


8月6日(月) 4日目  Kiyomapカップ サッカー大会
午前中から大会が開催されました。空知地区で好成績をおさめている南幌中学校サッカー部も加わり、前日とは打って変わって本気モードでした。普段は対戦することのない相手と試合をすることで、相手の出方を窺い展開に応じてプレーを選択することができ、これもまた選手にとっていい経験になったはずです。一つのボールを通じてのコミュニケーションは、次のカテゴリーに進んだ時に大いに役立つものです。順位発表や優秀選手発表も行い、選手に景品を贈呈したことで盛り上がったのも印象的でした。(報告:Mくん)

8月7日(火)〜 8日(水) 5日目6日目  帰路変更
順調にスケジュールをこなしていましたが、台風の影響で帰りのフェリーが欠航となりました。そんなトラブルも栗沢のスタッフの皆さんが連携を取り、冷静に対処してくれました。道南の函館まで陸路で4時間の道程をマイクロバスと乗用車で送ってもらった一行は、函館駅からJRで福島へと帰ることができました。新しい仲間が加わり、今年も数々のドラマが生まれたキヨマップFCプロジェクトは無事終了しました。
栗沢関係者のみなさま、深川監督、大森さん、大変お疲れさまでした。キヨマップを応援してくださる沢山のみなさま、ありがとうございました。