夏休み支援活動報告 ③ 『第6回 キヨマップ FCプロジェクト2019』 7月28日(日)~ 8月2日(金)③

キヨマップカップ交流戦  8月1日(木)

むかわチームの一行は栗沢町の報恩寺さんに宿泊させていただきました。ご住職の辰田さんはキヨマップの初代事務局長でこのプロジェクトの中心的な存在です。子どもたちは一緒に泊まった深川監督と朝ご飯をいただいた後、身支度を整えて今日も岡山サッカー場に張りきって出発しました。

今日は「キヨマップカップ交流戦」です。

実行委員会の中心メンバーのひとり栗沢中学校の吉原先生のご尽力で今年の交流戦は近隣の町からも友情参加のチームが増えて、駐車場は応援に駆けつけた保護者の車でいっぱいになりました。

開会式ではフォルテ福島のキャプテンが選手宣誓。

交流戦の参加選手120名と大会関係者全員で記念写真を撮りましたが、キヨマップ史上初の参加人数は圧巻でした。

試合が始まる前にフォルテ福島のメンバーはいつもウォーミングアップで取り入れているリズムダンスをむかわチームのメンバーに見せてくれました。ラテン音楽の軽快なリズムに合わせて踊るこのウォーミングアップは、真似してみると背中の肩甲骨がよくほぐれて気持ちがいい。軽快なステップで踊るフォルテのメンバーはとてもカッコ良くて、むかわチームのお母さんたちにも大人気でした。

今回のキヨマップ最大のサプライズは韓国の青年たちの参加でした。

みみすまの活動をご支援くださる札幌グロリアチャーチさん(牧師は韓国人の沈昌炫さん)の所には、毎年夏休みに韓国・全州にある東恩教会から大学生たちが訪れて北海道の人たちと交流を行っています。キヨマップの応援をいただいている今年はちょうど日程が重なったので、来日したメンバーの中で普段からサッカーを愛好している6名がキヨマップカップ交流戦に来てくれました。主催側もこのサプライズには大喜びです。

そして素晴らしかったのは、わざわざ大人が声をかけなくてもフォルテ福島の中学生たちが韓国のお兄さんたちの所に行って自主的に交流を始めたことでした。片言英語を駆使しながらどんどん積極的に話しかける福島の中学生たちに韓国の青年たちも明るく応えてくれて、いつの間にやら一緒にサッカーボールを回し始めました。これを観ていた深川監督は「凄い、素晴らしいコミュニケーション能力の高さだね。これならばなーんにも大人がお膳立てする必要はないし、大人はもっとこういうのを見習わなくっちゃねー」と微笑んでいました。

むかわチームの中学生と地元栗沢の中学生や OB、そして韓国の青年たちやが加わったキヨマップチームがにわかに結成されました。キヨマップチームの監督は悠大くんです。悠大監督がそれぞれのポジションを決めて U15のリーグ戦に挑みました。

午前中から30度を超える蒸し暑さの中でしたが、むかわチームの小学生たちもへこたれずにプレーを続けました。休憩中のテントをのぞいて舛田コーチが一人一人に声をかけます。午後からも本当に良く動いていましたが、小学3年生が4名も参加していたむかわチームはこれからどんどん強くなっていくことでしょうね。

閉会式では韓国・全州からやってきた青年たちからも一人ずつご挨拶いただき、車を運転して同行された沈牧師さんが通訳を担ってくださいました。韓国と日本の政府同士がもめている時だからこそこのような直接的な交流が何よりも大切ですし、手作り感満載のサッカー交流に韓国の青年たちがとても感激してくれたのが本当に嬉しい出来事でした。国際交流に力を発揮してくれたフォルテ福島の子どもたちにも「ありがとう」です。

大会責任者の深川さんから U11と U15の各チームに記念品の贈呈がありました。そして全勝優勝したフォルテ福島には賞状と大きな記念品が贈呈され、キヨマップカップ2019は笑顔で終了となりました。

熱中症が心配される天候の大会でしたが、本部テントの中には一日中冷たい水や麦茶、スポーツドリンクなどが飲める給水コーナーが設置され、実行委員会のメンバーが参加者のお世話につとめました。具合が悪くなる人が出なくて本当に良かったですね。

大会終了後、またみんなで天然温泉に行って汗を流しました。

むかわチームはここから貸切バスでむかわ町に帰ります。フォルテの子どもたちがロビーで手を振って見送ってくれました。

二日間たくさんご指導くださった深川監督がむかわチームの子どもたちと再会を誓い合い、日焼けした顔の子どもたちは別れを惜しみながら帰路につきました。