2日目 6月26日(水)
< 朝 >
元気よく起き出した子ども達は担任の鳴川先生たちと朝の散歩に出かけました。
そして鳴川先生は今日の午前中に釣りをする場所が変更になったことやその理由を子どもたちに伝え、福島県にいるのはツキノワグマで北海道はヒグマなので熊の種類が違うことなども説明しました。早朝の新鮮な空気の中で、子どもたちは五感を通して、今自分が北海道にいることをより強く感じたようです。熊の話を聞きながらの散歩はとても魅力的なことでした。
そして散歩から帰ってきた子どもたちはビュッフェスタイルの朝ご飯を楽しそうに食べました。
< 午前 > プログラム ④ 「釣る」
釣り場を変更してハサンベツ里山に行きました。
ここは自然体験フィールドの中心となる場所で、さまざまな自然観察や農業、林業などが体験できる、自然と人との暮らしが協調する「里山」と呼ばれる所です。この里山の入り口にある池で釣り体験をしました。
釣り針に自分で生きた餌(ブドウ虫の幼虫)をつけ、池に竿をさして静かに待ちます。そのうち池の周辺のあちこちで「わぁ〜釣れた〜」という歓声が聞こえはじめました。ほとんどの子どもちが釣りは初めての体験ですが、みんな生き生きと目を輝かせて真剣でした。2時間ほどの間に9人全員がそれぞれ数匹ずつエゾウグイを釣りあげましたが、その中には準絶滅危惧種のヤチウグイもいました。環境スタッフの諸橋さんから詳しい説明を受けた後、魚は全て池にリリースされました。
池の周辺の森では何度もウグイスが鳴いてとてものどかな雰囲気です。カナチョロ(ニホンカナヘビ)が登場したので爬虫類に詳しい校長先生が「驚かさないように静かに接したら手に乗りますよ」と子どもたちに教えてくれたました。
今回は釣り上げた魚を「食べる」ことはしませんでしたが、釣った後、魚をどんな風に扱うと生きたまま元の場所に帰してあげられるのかを学び、自然界の生きものを自分の手で捕らえることで、自分たちよりも弱い生き物のことを肌で感じる機会になりました。
< 午後 > プログラム ⑤ 「 E ボート・川流れ体験」 「オオムラサキ館見学」
昨年は雨で中止した E ボートですが、今年は素晴らしいお天気に恵まれました。
子どもたちは4つのチームに分かれ、チームごとにゴムボートを膨らませて準備することから学んでいきます。
この体験学習が安全に営まれるように環境ハウスのスタッフ以外にも近隣の町から応援スタッフも参加して手厚い体制で夕張川の川下りがスタートしました。
上下ジャージ姿にライフジャケットを装着し、緊張とわくわく感の入り混じった顔で子どもたちは次々とE ボートで出発。
この日の夕張川は青い空と川辺に茂る若葉の緑で実に美しく穏やかな流れを見せてくれました。
4つのボートに乗った子ども達は自分たちでオールを漕ぎながら川を下り、しばらく行った下流で、今度は実際に川の中に全身入って安全に川に流される方法も体験学習しました。
ゴール地点で待つメンバーの所には、達成感に満ちあふれた顔の子どもたちと先生たちを乗せたボート4艘が無事到着しました。
簡易テントの中で着替えを終えた子どもたちは全員でボートやオールの後片付けを行い、川下りで大変お世話になったスタッフの方たちに代表がお礼を述べて、2日目最大のプログラムは無事終了しました。